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高槻ジャズストリートが存続危機!持続可能な音楽イベントのあり方とは

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皆さん、こんにちは!さやか@かんさいバーチャル軽音楽部(@kansai_k_on)です!

関西を代表する地域の音楽イベント、高槻ジャズストリートが、存続の危機に瀕しているようです。

今回は、そんな高槻ジャズストリートの問題について考察しつつ、持続可能な地域の音楽イベントのあり方について、お話ししようと思います!

目次

存続危機の高槻ジャズストリート

高槻ジャズストリートの存続危機は、2025年5月1日付けの朝日新聞で報じられました。

記事によると…

  • 高槻ジャズストリートは、大阪府高槻市で25年以上続く無料音楽イベント。ゴールデンウィークに開催され、毎年約10万人が訪れること
  • その歴史は古く、1999年に市民有志が「音楽で街を楽しく」と開始。コロナ禍の2020年・2021年を除き、商店街や公園など街全体で開催されていること
  • 昨年は60会場で約800組が演奏。1500人のボランティアが運営し、「日本最大級の手づくり音楽イベント」と言われていること
  • 「お金の有無に関わらず音楽を」と入場やガイドブックを無料にするこだわり。経費約5000万円を募金や広告で賄っていること。
  • しかし、規模拡大で費用が増加。物価高や人件費高騰により、音響・照明費が特に上昇し、2023年は219万円、2024年は750万円の赤字となっていること。
  • こうした状況で、高槻ジャズストリートの存続が危ぶまれ、2025年は52会場に縮小。クラウドファンディングで750万円を募っている現状にあること

が語られています。

さやか

詳細は、ぜひ元記事をご覧ください。

にゃん子

ちなみに2025年の高槻ジャズは、5/3、5/4の二日間で開催されるにゃ。

高槻ジャズストリートの問題点

さて、この高槻ジャズストリートの問題点は、いったいどこにあるのでしょうか。

【問題点①】規模が大きすぎるがゆえに経費が高すぎる

入場料完全フリーの音楽イベントにあって、開催経費の5,000万円は、あまりにも高すぎます。

なぜ、こんな常軌を逸した予算規模になっているのでしょうか。

先ほどの記事によると、60会場で2日間、延べ120会場でライブがされているとのこと。

いくらなんでも、これだけの規模のステージは、多すぎると言わざるを得ませんし、このことが開催経費を肥大化させているのは明らかです。

これだけの規模のステージを展開するとなると、PAや照明などといった直接的なライブ関係経費はもとより、警備や案内といった、イベント運営に要するコストも跳ね上がります。

ちなみに、5,000万円で120ステージを単純計算すると、1日1ステージあたり約42万円。

もちろんステージの規模によって実際の単価は大きく異なりますし、共通経費のことにも留意する必要がありますが、1ステージあたりのコストを改めてみると、相当に高く感じます…。

さやか

ちなみに1ステージ当たりのPA経費単価は、学園祭規模のPAで15〜20万円くらい、ある程度大きな規模のホールで50〜100万円くらいが相場ですかね…。

【問題点②】「無料」にこだわりすぎである

そして、先述のように、高槻ジャズストリートについては、かなりの高額な開催経費が必要になるわけですが、一方で

運営サイドが「無料」にこだわっている点が、大きな問題

であるように感じます。

一般的なちょっとしたライブであれば、地域の有志でお金を出し合ったり、行政の補助金を活用したり、あるいは行政が絡める理屈を作って自治体の主催・共催を得て開催することもできるでしょう。

にゃん子

高槻ジャズストリートも、行政の助成金は得ているみたいだにゃ。

しかし、これだけの規模のイベントとなると、もはや有志の善意で運営できるレベルを超えています。

そもそも音楽イベントというのは、基本的に運営するのにお金が必要なものであり、イベント運営においていかにマネタイズするかというのが非常に重要なポイントになります。

しかし、運営がこれまでの経過の中で「無料」にこだわりすぎてしまいました。

そして、その「無料」へのこだわりが強くなったあまり、そうした

「音楽イベントにはお金が必要」という感覚を、出演者・参加者ともに忘れてしまっているのではないか…

そんな気がしています。

高槻ジャズストリートを持続させるためには

さて、そんな高槻ジャズストリートを持続させるためには、どうすれば良いのでしょうか。

【解決案①】無理なく運営できる規模に大幅縮小

まず、開催経費の5,000万円は、地域で支える音楽イベントの予算規模としては、明らかに異様です。

ビジネスの視点を持たず、地域の人が無理なく運営できるようにするためには、それに見合った規模感に縮小すべきでしょう。

感覚的にですが、地域のイベントで1,000万円を超えてはいけないと考えます。少なくとも予算規模は1,000万円未満にした方が良いでしょう。

なお、1,000万円で開催できるステージの規模感は、先ほどの「1ステージ40万円」で単純計算すると、おおむね25ステージ程度でしょうか。

かつての規模感からすると大幅に小さくなったように感じますが、「地域の音楽イベント」というくくりで見た場合、25ステージでも十分な規模感はあると考えます。

タマ

ちなみに、新開地音楽祭は2日間で12ステージ、延べ24ステージだにゃ。

【解決策②】一部ステージの有料化

高槻ジャズストリートは、地域の人が参加するフリーライブの側面もありますが、同時にプロが出演するステージもあります。

そういったステージは、参加者からチケット代をいただくことを、もっと真剣に考えるべきです。

一部報道で、トランペッターの日野皓正さんが、チケット代をとることを提案されて激怒したというような記事も出ていましたが、無料にこだわりすぎて、イベント自体が開催できなくなってしまっては本末転倒です。

もちろん、文化芸術としての音楽に気軽に触れるべく、無料で参加できるステージがあることは否定しませんが、本来プロが出演するようなステージであれば、そこには当然ギャラやハイスペックなステージが用意されているものであり、そういった経費負担を誰が行っているかということには、もっと真剣に向き合うべきです。

さやか

悲しいかな、音楽ばかりやっているプロミュージシャンの中には、こういったイベント運営の細部に理解がない人も多いんですよね…

クラファンは悪手?

ところで、高槻ジャズストリートの存続に向けて、クラウドファンディングが行われています。

もちろん、クラウドファンディングで多くの人から資金を募る、ということ自体は決して悪いことではないのですが、クラウドファンディングについては

  • 一時的な資金であり、持続可能性が担保されていない
  • 約20%の手数料を持って行かれる

というデメリットもあり、個人的にはクラウドファンディングは良い手段であるとは思わないのです。

クラウドファンディングは、一時的には高い熱量とともに資金を集められるかもしれませんが、その熱量が下がると、集められる資金は大きく減少します。

このように、クラファンは、不確定要素が非常に高く、持続可能性が担保されていない資金調達手段になるわけですが、そんな不安定なものを、経常的なイベント運営の財源にすることは、非常に高いリスクがあります。

また、クラウドファンディングは、プラットフォームが持っていく手数料…中間マージンが非常に高いことも忘れるわけにはいきません。

一般に、クラウドファンディングの手数料は20%程度。ですので、たとえばせっかく寄付者の方から1,000万円を集めたとしても、そのうち200万円は手数料でもっていかれてしまい、手元に残るのは800万円。200万円あれば、5ステージ程度は維持できると考えると、何とも複雑な気持ちになります。

さやか

何より、せっかくの寄付金が全額高槻ジャズの運営に回らないのは、もったいないですよね…。

それよりも、支払ったお金が他に回ることなく、すべてが運営に使われるような仕組みを検討すべきでしょう。

そういった意味においても、トランペッター日野さんが激怒した「一部ステージの有料化」は、実はもっとも合理的なマネタイズの手段であると言える訳なのです。

まとめ

以上、本日は「高槻ジャズストリート」の存続危機問題について、考察いたしました。

地域のイベントの規模感を大きく超えるイベントになってしまった一方、無料にこだわりすぎたあまり、イベントをマネタイズしきれず、赤字を抱えることになってしまった、高槻ジャズストリート。

持続させるために運営の皆さんもいろいろ考えているようですが、このイベントを持続させるためには、

  • イベントの規模感の大幅縮小
  • 適切なマネタイズ手法の構築

この2つしか、とりうる手段はないように考えます。

なお、この問題は、

高槻ジャズストリートのみならず、地域で開催されているフリーの音楽イベントほぼ全てにおいて、いつ直面してもおかしくない

問題です。

音楽に気軽に親しむ、といった観点から、できるだけフリーで運営しようとすること自体は、決して否定される考え方ではありません。

しかし、現実的には、音楽イベントの運営には一定のコストと労働力が必要になるものであり、それらをいかに確保するかという点にも、十分に思いを馳せる必要があるのです。

今回の高槻ジャズストリートの問題をきっかけに、各地のフリーライブのあり方が問われることになることは間違いありません。

音楽に気軽に触れられるフリーイベントが、持続可能なものになることを、心から願っています。

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