
皆さん、こんにちは!さやか@かんさいバーチャル軽音楽部(@kansai_k_on)です!
女性シンガーソングライター(SSW)の界隈にいると、一度は聞いたことがあるであろう、
という言葉。
このSSWおじさん、女性SSWの業界を語る上で、絶対に外せない論点です。
本日は、この「SSWおじさん」について、しっかりと定義づけた上で、その背景や問題点、対策などについて考察してみようと思います。
にゃん子「自分はSSWおじさんかも…」と思っている人には、しっかり読んでほしいのにゃ。



そして、SSWおじさんに依存しながら活動せざるを得ない女性SSWさんにも、ぜひ課題を認識していただきたいところです。
SSWおじさんの定義は?
まず、そもそも「SSWおじさん」とは一体どんな存在か、まずはぼんやりとでも定義を押さえたいところです。
SSWおじさんとは、端的に言えば、女性シンガーソングライター(SSW)のライブに頻繁に通って、物販やSNSで過剰に絡む中年男性のこと
を指します。
このSSWおじさん、一見音楽が好きで、それゆえに足しげくライブハウスやライブバー等に通うように見えるのですが、実際は、音楽が好きというより、「女性としゃべりたい」「自分の存在を認めてほしい」「話を聞いてほしい」という思いが空回りして、結果としてミュージシャンや他の聴衆に負担をかけているのが実情です。
「SSWおじさん」という呼称が定着した背景には、そうしたステージや物販スペースでの迷惑行為が目立ち、
という空気があったという考察もあります。


SSWおじさんの特徴は?
では、具体的にSSWおじさんがどんな行動・特徴を持っているのか。以下、4つの項目で整理してみました。
① 40歳以上の男性が中心
まずは年齢なのですが、やはり世代的な構成として、40歳以上の男性が中心です。



「おじさん」と言われるくらいだからにゃ。



かっこいいおじさんはその限りではない、という話もあるかもしれませんが…



その話をし出すと論点がぶれてややこしくなるので、一旦置いておくことにしようかにゃ。
これは、SSWのライブ形式がアコースティックや演奏+語り中心で、一人でじっくり演奏を聴く場に居心地を感じる層にマッチすることが多いからでしょう。
また、休日の過ごし方として、若者向けのライブよりも落ち着いた空間を好む傾向も重なります。
単なる年齢ではなく、「若者文化よりも落ち着いたアコースティック文化に馴染む大人たち」がSSWおじさんのコアな層です。
② 女性SSWのライブに頻繁に出没
そして、SSWおじさんは、「ライブは趣味でもあるけど、この人の音楽なら安心して見られる」と感じたSSWのライブに、毎回のように通います。
物販の場所取りで早く来たり、ライブ中に前列で長時間ぶらぶらしていたりと、存在感だけは強烈。
ほどよい距離感なら歓迎されることもありますが、この「頻出感」が他のお客さんやアーティストのストレスになってしまうことがあります。



「いつもいるおじさん」が最前列を占拠していると、普通のファンが声をかけにくくなっちゃうんですよね…
③ 終演後の物販で女性SSWを拘束
そして、このSSWおじさんが一番存在感を放つのが、終演後の物販のシーンです。
この物販で、女性SSWさんに長時間話しかけたり、記念写真をねだったり、名刺代わりのメモやファンノートに熱量高くメッセージを書き続けたり…。
これ自体も“熱心なファン”として歓迎される範囲もありますが、買ったグッズとは関係なく話が長い、ライブ関係者から注意されないからとエスカレートする、などがトラブルにつながってしまうのです。
特に周りをうんざりさせるのが「異様に話が長いおじさん」。後ろに並んでいる人は迷惑を被っていますし、「こんなに待つのならもう帰る!」となって、物販の機会を逸失させたりすると、女性SSWさんにも損害を与えてしまいます。
④ SNSで異様にPR
また、SNSでもSSWおじさんは、独特の存在感を放っています。
X(Twitter)やInstagramで「〇〇さん最高でした!」などと過剰に投稿を繰り返す傾向も見られます。
適度な投稿量であれば、「推し活」の一環としてむしろ積極的に許容されるのですが、問題になるのは、度を超した頻度の投稿だったり、“ストーカーまがい”の投稿だったり、リツイートを繰り返し強要したり、「フォロワー稼ぎ」のためにアーティスト投稿を頻繁に拡散する行動まで含まれたとき。
他のファンから「やりすぎでは…」「そこまでしなくても…」と言われる境界を超えると、やはり迷惑行為と見なさざるを得ないケースもあります。
SSWおじさんの問題点
次に、SSWおじさんの問題点を整理していきます。
① 女性SSWをミュージシャンとして見ていない
まず、このSSWおじさんの根本的な問題点が、
SSWおじさんは、女性SSWをミュージシャンとしてではなく、話し相手になってくれる女性
といった視点で見てしまっていること。
確かにSSWおじさんは、音楽が好きで、だからこそSSWが集うような場所に足を運んでいるわけですが、
ことが、非常に多いです。
だからこそ、SSWおじさんたちは、女性SSWの演奏そのものよりも、終演後の物販の方に関心が向きがちで、その情熱が、物販での異様な長時間トークにつながってしまうのです。



格安のガールズバーと勘違いしているようなおじさんが多いのも事実なのにゃ。



一生懸命音楽活動をやっている女性SSWさんにとっては、悲しい現実ですよね…
② 他の観客の迷惑になる
先ほどからも出ていますが、SSWおじさんは、長時間の物販で場所を占領したり、周囲が会話に集中できず盛り上がりにくくなったりといったことをしがちです。
ライブ全体の空気をつくる重要な“他の観客”への配慮が不足すると、イベントとしての楽しさが損なわれることもあります。



SSWおじさんが長蛇の列をなしている女性SSWさんの物販、申し訳ないけど近寄る気になれないのにゃ…
③ 女性SSWの活動を妨げる
こういったSSWおじさんの跋扈は、女性SSWさんの活動にも支障を生じさせています。
たとえば、物販の時間を拘束され、次の予定や帰宅の時間など、自身のスケジュールが崩れてしまったり、また他のお客さんを遠慮させてしまって、逸失利益が生じてしまったり、といった具合です。
SSWおじさんのせいで、女性SSWの音楽活動に悪影響が生じる状況は、音楽業界としては由々しき事態と評価せざるを得ないでしょう。


④ 女性SSWのファン層を偏らせてしまう
また、女性SSWの音楽活動における戦略を立てる上で、ファン層の中心がSSWおじさんになってしまうと、若い女性や同世代のファンがライブに参加しにくくなってしまいます。
この状況は、それ自体も憂慮すべきですが、こういうファン層になってしまうと、女性SSWの活動スタイルもそれに合わせたものにならざるを得ず、結果として、「自分のやりたい活動」と乖離してしまうことにもつながりかねません。
「女性SSW=おじさんのファンばかりのステージ」という状況は、さまざまな視点から、避けなければならないのです。



「SSWおじさん御用達ミュージシャン」は悲しすぎますもんね…
なぜSSWおじさんが発生してしまうのか
さて、こういったSSWおじさんはなぜ発生してしまうのでしょうか。
思うに、これは単に「おじさんの迷惑行為」だけでは片付けられない事情があります。なぜこういう存在が現れやすいのか…3つの観点から、掘り下げて検討します。
① 女性SSWの収入を支えている層になる場合がある
ここまで見てきた視点だけでいうと、「SSWおじさんは単なる迷惑な存在」しかならないように思いますが…
一方で、SSWおじさんはライブのチケットを買い、物販でもグッズを購入し、SNS拡散もしてくれており、
アーティスト側としては「応援してくれる労働力」になっている
のも、また事実なのです。
女性SSWの収入源となり、そして活動を支えているのも、またSSWおじさん。
そして、この状況こそが、結果としてSSWおじさんの“居場所”を作り、そして正当化してしまう構造があります。



女性SSWさんが向き合わなければいけない、シビアな現実なんですよね。


② 他にファン層が薄いケースが多い
女性SSWは、活動が一人きりになってしまう関係もあってか、たとえばバンドと比べるとどうしても現場は規模感が小さく、ファン層が広がりにくい状況があります。
その結果、SNSや物販に来るのは、「女性」という点に惹かれてやって来てしまった、おじさん中心になってしまいがち。
先述の話とも関係しますが、こういった点もあって、「おじさんが来てくれるだけでもありがたい」となってしまっている現実もあるわけです。
③ ファンの境界設定が曖昧である
また、女性SSWさんは、ステージ上の距離もですし、それ以外の心理的な距離も含めて、いろんな面において、演者とファンの関係がフラットすぎて、距離感が取りづらい面もあります。
そして、そのフラットさゆえに、「応援のしやすさ」が前面に出てしまうと、友情…下手をすると「恋愛感情」と勘違いされた行動が増えてしまうことがあります。
特に「恋愛感情」と勘違いされてしまった場合、非常に危険です。



アイドル界隈では事件も起こってしまっていますしね…
SSWおじさんの対策は?
さて、ここまでの整理によって、一連のSSWおじさんにかかる問題の「見える化」はできてきました。
では、このSSWおじさん問題に、果たしてどう対処するか。ファン、演者、運営それぞれの視点で考えてみました。
① ファンと女性SSWで適切な距離を保つ
まずはファンについて。
ファンはなんといっても、
女性SSWと適切な距離を保つことが、何より大事
です。
身近に感じる女性SSWさんのことなので、つい話したくなる気持ちは理解できますが、楽しく聞いて感想を伝えるだけに留めましょう。
「ライブ、楽しかったです!次も応援してますね!」と簡潔な応援メッセージで十分です。
長時間の物販タイムの独り占めや、恋愛感情の押し付けは避けましょう。これが出てくると、本格的な「SSWおじさん」の認定を受けてしまいます。
② 過剰なファンサービスを避ける
演者側は、優しさのつもりで応えていても、それが逆効果になることがあります。
たとえば「お話は1人当たり3分まで」などというルールを設けてコミュニケーションの量をコントロールしたり、物販の時間とそれ以外の時間で距離の取り方を明確に区切ったり、撮影や握手を制限したりするなど、
ファンサービスする時間と、そうでない時間との境界を、システムとして設けることが大切
です。
③ ライブ運営者サイドが注意する
そして、SSWおじさんを跋扈させないためには、ライブ運営サイドの配慮も必要不可欠です。
開催サイドは、女性SSWさんがファンと安全な距離感を保てる仕組みを考えましょう。
例えば、SSWおじさんと思われる人には「列に並んでください」と案内したり、他のファンのために接触時間を制限したりするといった配慮です。
現場の安全性が保たれていることは、出演者にも観客にも、大きなメリットになります。



女性SSWをちゃんと守ってくれるハコは、次のライブにも出てもらいやすくなると思うのにゃ。



ハコの立場からすると、お客さんの行動を抑制することに躊躇するかもしれませんが、長い目で見たら大切な取組だと思います。



最近よく話題になる「カスハラ対策」の一種として考える手もあるかもにゃ。
④ 一人一人が「SSWおじさん」にならないよう気をつける
そして何より、究極は、ファン一人ひとりが
ということが重要だと考えています。
ライブに行く前に、一度「自分は迷惑なことをしていないだろうか」「SSWおじさんの定義に当てはまっていないだろうか」と振り返る姿勢を持ちましょう。
こういった視点を持ちながら、女性SSWさんの音楽を楽しむためにライブ会場に足を運べているお客さんこそ、女性SSWさんの活動を真の意味で支えるファンになれるのです。
まとめ
以上、本日は、アマチュア音楽業界の「闇」ともいえるSSWおじさんにかかわる諸問題について、考察してみました。
SSWおじさんという現象は、音楽シーンにおける女性SSW特有の構造が生んだ、複雑な現象です。熱意や経済的支援という面では、アーティストにとって価値があるのは事実ですが、一方でそのことを錦の御旗に、度を超えた言動をする中年男性が多く、これが女性SSW界隈の大きな課題になっています。
女性SSWのファンを自負し、本当に応援したいのであれば、あなたの“応援のしかた”が「相手にとって負担になっていないか」「周りのファンにも配慮できているものか」、一度立ち止まって考えてみてください。
演者にも他のファンにも尊敬される“良きファン”であり続けることが、女性SSWさんの活動を発展させる、一番の方法だと思います。







