
皆さん、こんにちは!さやか@かんさいバーチャル軽音楽部(@kansai_k_on)です!
本日は、フェンダーのPlayer IIシリーズから、定番のジャズベースについて取り上げ、レビューしてみようと思います!
フェンダー・Player IIシリーズとは
フェンダーの中核を担うメキシコ製ラインナップに、近年のアップデートとして登場したのが「Player II」シリーズです。
旧Playerの“使いやすい定番感”はそのままに、指板エッジのロールオフやサテン仕上げのネック裏、アルニコVのピックアップなど、細部の快適さと音作りの素直さをもう一段引き上げたのがポイント。
昨今、楽器の値上がりが著しく、特に海外メーカーであるフェンダーは円安の影響をまともに受けるため、価格が気になるところですが、このPlayer IIシリーズは価格が大きく跳ね上がることなく、むしろ「この仕様でこの値付け?」という圧倒的なコスパの高さが魅力です。
具体的な価格は、おおむね約11万円(税込)くらいが相場。Playerシリーズといえばコスパの良さが魅力的ですが、そこをしっかり維持しながら、「II」にバージョンアップしてきたわけなのです。
Player II Jazz Bassの概要
Player II Jazz Bassは、その名前どおり“ザ・ジャズベ”の骨格をしっかり踏襲しています。
アルダー・ボディにメイプル・ネック、指板はローズウッドまたはメイプルの2択。ネック裏はサテン・ウレタンで手触りがサラッと滑らか、ヘッド表はグロスで見た目の艶が映える仕上げです。
フレットは20、ナット幅は38.1mm(1.5インチ)のいわゆるジャズベ標準、指板Rは9.5インチで、近年フェンダーの“弾きやすい基準”としてすっかり定着したところに合わせてきています。
電装は2Vol+Master Toneのシンプル構成で、ピックアップはPlayer Series Alnico 5 Single-Coilを2基搭載。このあたりは伝統的なジャズベースから逸脱することなく、しっかり仕上げてきた感じですね。
旧Playerからの主な変更点(パーフェロー→ローズ指板 ほか)
さて、旧Playerの頃は、ローズウッド指板の代替材としてパーフェロー指板が使われていました。
価格面では一定やむを得ないところだったのかもしれませんが、やはり「代替材かあ…」と、テンションを下げさせる要素であったのは、残念ながら事実です。
にゃん子やっぱりパーフェローは、なんとなくテンションが下がるのにゃ。
しかし、今回、
Player IIではこの課題点が解消され、ちゃんとした「ローズウッド」が使われるようになった
のは、とても嬉しいポイントです。
見た目の黒味・油分感、触れた時のしっとりしたタッチ、そして倍音の出方に与える印象の差——このあたりは、ローズウッド派にとって嬉しいアップデートです。
また、指板エッジのロールオフ加工が標準化されたのも、握り心地に直結する進化点。
細かな数値の羅列ではない“触れた瞬間の気持ちよさ”が、確かに底上げされたと感じます。
くわえて、カラーリングも拡充され、アーカイブからの復刻色や新色が混ざることで、ステージ映えを狙う選択肢が増えました。
フェンダー・Player II Jazz Bassの特徴
さて、そんなフェンダー・Player II Jazz Bassの特徴を見ていきましょう。
手にした瞬間にわかる“弾きやすさ”——ネック周りの完成度
触れてまず感じるのが、扱いやすいネックです。
Modern “C”のシェイプは細すぎず太すぎず、中域の握りの肉付きが適度で、コードフォームからポジション移動、スラップの親指ストロークまで、どの動作でも手のひらにストレスが残りません。
サテン仕上げの裏面は汗ばむ季節でも引っかからず、ロールオフされた指板エッジは“当たり”が柔らかいので、長時間のリハでも左手が痺れにくい。
9.5インチRとミディアムジャンボ・フレットの組み合わせは、チョーキングのコントロール性やミュートのしやすさに直結して、プレーン弦の細かなニュアンス出しから低音域のダイナミクスまで、意図したとおりに整えてくれます。
この「現代的な弾きやすさ」こそが、Player IIシリーズの大きな特徴だと言えるでしょう。
アルニコVのJピックアップ——見通しのよい中低域と、ヌケる高域
Player SeriesのAlnico 5シングルは、フェンダー然とした倍音感を持ちつつ、モダンな明瞭さが加わったキャラクターです。
フロント単体は輪郭を残しながらもふくよかに、リア単体は中域の張りがキリっと立ち上がり、指弾きの粒立ちや、ピックでのアタックの硬質さが素直に強調されます。
2Volミックスでは、楽曲中の帯域取りをしやすく、ツインギターのロックや鍵盤ありのポップスでも、ベースのポジションが埋没しにくく、ベースの音を聞かせやすいのがとても印象的。
入力レンジも広く、コンプやドライブとの相性も良好。過度なピークが立ちにくいので、ライブハウスのDI直でも“音作りの答え”に早く辿り着けます。
なお、よりサウンドのクオリティを上げたいと思うのであれば、ピックアップをフェンダー・カスタムショップ製やセイモア・ダンカン製などに換装するのも一手でしょう。
価格のインパクトとカラバリの楽しさ
そして、このPlayer IIシリーズを語る上で絶対に欠かせないのが、その価格です。
国内の実売価格11万円(税込)は、昨今の相場感からするとかなり攻めた設定に感じます。
ローズウッド指板、アルダー・ボディ、ロールオフの指板エッジ、サテン裏のModern “C”ネック——この仕様をひとまとめにしてこの価格で手に入ること自体が、Player IIの存在価値だと思います。



より安い価格帯のフェンダー・STANDARDシリーズは、木材が大きくスペックダウンしていしまいますからね…



「ちゃんとしたフェンダー」を買いたいなら、このPlayer IIシリーズからがベストなのにゃ。


さらにAquatone BlueやHialeah Yellowといった、ややレトロなニュアンスを含んだカラーが用意され、ステージ衣装やバンドの世界観との合わせ込みがしやすい点も嬉しいところ。
色から楽器を選ぶ楽しさを、スペック面で妥協せずに味わえるのが、他社では意外と少ない強みです。



最近のフェンダーは、結構カラーリングで攻めてくることが多いのが面白いにゃ。
フェンダー・Player II Jazz Bassのサウンド
このフェンダー・Player IIジャズベース、サウンドはどうでしょうか。
実機を弾いた印象では、まず低域の“ど真ん中”が気持ちよく鳴ってくれます。
ブーミーに広がるのではなく、タイトに前へ押し出してくるタイプなので、キックとユニゾンする8分や16分のラインで、リズムの芯を気持ちよく作りやすい。
中域はすっきりしていて、ベース単体で聴くと「もう少し粘りが欲しい」と感じる場面がある一方、バンドで鳴らすとこの“整理された中域”がミックスの中でとても意味を持ちます。
ハイは艶があり、アタックの抜けも良好。指弾きでのニュアンス付けはもちろん、ピックで8分を刻むと、スネアの上に綺麗に乗ってくれます。
また、トーンの効き方が扱いやすく、0~5の間で高域の刺さりを滑らかに丸められるので、バラードやシンセが厚いアレンジでも“引く”方向の音作りが簡単です。
逆に、カッティング多めのファンクやシティポップ、さらにはロック系を演奏するときは、トーンをフル、フロントとリアのミックスで音作りをして、前段に軽いコンプを噛ませると、輪郭を保ったまま存在感あるベースサウンドを奏で出てくれます。
全体的なサウンドの印象は、ヴィンテージ系というよりはモダンよりな印象ですが、とはいえここは音作りで調整できる範囲。
とにかく、素材が良い上、さまざまな音作りになじむベースなので、エフェクター・ボードやアンプ側の味付けを前提にするプレイヤーほど、下支えとしての安心感を強く感じるはずです。
ライバルとなるジャズベースとの比較
ところで、このあたりのジャズベースだと、フェンダー内にもいくつかライバルがあります。それらとの比較はどうでしょうか。
フェンダー・Made in Japan Traditionalとの比較
まずは、日本製フェンダー、Made in Japan Traditionalシリーズとの比較です。
MIJ Traditionalは、いわば“クラシックな外観と手触り”を前面に出したシリーズで、グロス仕上げのボディ(多くの個体でバスウッド採用)に、Uシェイプ寄りのネック、ヴィンテージスタイルの見た目が特徴です。
指板Rやフレットサイズは年や仕様で揺れますが、総じて「ヴィンテージ感のあるタッチ」を志向しており、手元に伝わる抵抗感や、アンプを通したときのざらっとした質感が魅力。対してPlayer IIは9.5インチR×ミディアムジャンボで、現代的なプレイアビリティが先に立つキャラクターです。
サウンドで言うと、MIJ Traditionalは中域の粘りと奥行きが心地よく、Player IIは輪郭の明瞭さと扱いやすいレンジ感が強み。
どちらが優れているというより、求める“演奏の手触り”が違う、と考えるのがしっくり来ます。
仕上げや木材の違いも選択のポイントです。MIJ Traditionalでは、日本製ならではの丁寧な仕上げに加え、グロスの感触や外観のトラディショナルさが「楽器に向き合う時間」を豊かにしてくれますが、一方で「バスウッドボディ」を気にする人もいそうなところ。
一方、Player IIはアルダーボディを採用した上で、サテン裏でのスムーズな移動、ロールオフの指板エッジ、そしてアルニコVの素直なレスポンスで、楽器としてのスペックは高めてきている印象です。
フェンダー・Vintera IIとの比較
もう一つの強力な選択肢がメキシコ製のVintera II ’60s Jazz Bassです。


この2つは、どちらもメキシコ製になるのですが、Vintera IIはPlayer IIより上の18万円程度が相場になっており、Vintera IIの方が格上の楽器という位置づけ。
Vintera IIは、ヴィンテージに寄せ、“60年代らしさ”をより濃く打ち出した路線で、アルダー・ボディにローズウッド指板(スラブ)、指板Rは7.25インチ、フレットはヴィンテージ・トール、ネックはアーリー‘60s “C”。
ピックアップも“60s Vintage-Style”の名のとおり、アタックの角がほどよく丸く、中低域のしなりが心地よい方向にチューニングされています。
まとめ
以上、本日はフェンダーのPlayer II Jazz Bassについて、レビューさせていただきました。
このPlayer II Jazz Bassは、“現代的な弾きやすさ”と“フェンダーらしいサウンドの素直さ”を両立したベースです。
ネック周りのフィーリング、ピックアップのレスポンス、トーンの扱いやすさ、そしてカラーバリエーションまで含め、約11万円で手に入る完成度は、国内外のジャズベ選びにおいて非常に競争力があります。
初めてフェンダーを手にする方も、サブの2本目を検討する経験者も、扱いやすさと素直な音の両立を求めるなら、まず試奏して間違いない1本です。






