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【レビュー】フェンダー・American Vintage II 1966 Jazz Bass

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皆さん、こんにちは!さやか@かんさいバーチャル軽音楽部(@kansai_k_on)です!

American Originalシリーズの後継として登場した「American Vintage II」。フェンダーが手がけるこのシリーズは、ヴィンテージモデルを可能な限り当時のスペックで再現することをコンセプトにしています。

今回はその中から、1966年仕様のジャズベースを実際に試奏し、その印象を中心にレビューしていきます。

目次

フェンダー・American Vintage IIとは

ではまず、そもそもAmerican Vintage IIというシリーズとは何なのかについて、ご説明いたします。

American Vintage IIの概要

American Vintage IIシリーズは、2022年にフェンダーが満を持して投入した復刻ラインです。

1957年、1960年、1966年、1973年など、歴史の中でも特に象徴的な年式のスペックをベースに再現されており、ボディシェイプやパーツ構成はもちろん、ネックのプロファイルやピックアップの巻き数に至るまで、

徹底して“当時っぽさ”にこだわった仕上がり

になっています。

塗装はニトロセルロース・ラッカー、指板Rも7.25インチと、スペック的にもいわゆる「現代風アレンジ」は最小限。新品でありながら、まるでヴィンテージを手にしたような気分を味わえるシリーズです。

前シリーズ・American Originalとの違い

同じく“ヴィンテージ再現”をコンセプトにしていた前シリーズのAmerican Originalと比べると、今回のAmerican Vintage IIはさらに一歩踏み込んだ印象を受けます。

たとえば、Originalではモダンな9.5インチR指板やミディアムジャンボフレットが採用されていましたが、Vintage IIではそれらがすべて撤廃され、当時のスペックをほぼそのまま再現する方向に舵が切られています。

一方で、プレイアビリティを犠牲にしているかというとそうでもなく、ネックの仕上げやフレット処理は現代的なクオリティを保っており、現場での実用性も十分感じられました。

初代American Vintageシリーズとの違い

さらにさかのぼって、2010年代に展開されていた初代American Vintageシリーズと比較しても、今回のVintage IIはより“文脈”が意識された印象です。

初代は「良いとこ取り」の復刻だったのに対し、Vintage IIは「この年式ならこの仕様でしょ」といった具合に、個々のモデルが持つ歴史的背景やマイナーチェンジのタイミングまでも丁寧に汲み取った再現がなされています。

にゃん子

ヴィンテージ楽器のファンがこだわるポイントに「寄せていった」感じがするのにゃ!

フェンダー・American Vintage II 1966 Jazz Bassの特徴

さて、そんなAmerican Vintage IIシリーズですが、その中からご紹介する1966年仕様のジャズベースは、どんな楽器に仕上がっているのでしょうか。

66年特有の仕様をしっかり再現

フェンダーのジャズベースは、生産年ごとに微妙に異なる仕様がヴィンテージ楽器のファン心をくすぐるわけですが、今回のラインナップに存在するのは、シリーズ中でも最も“過渡期感”のある1966年Jazz Bassモデル

バインディング付きのローズ指板に白ドットポジションマーク、やや太めのUシェイプネック、「丸ペグ」「ラージペグ」と呼ばれるクラシカルなチューナーなど、この時期特有のディテールが詰め込まれています。

指板のバインディングやベッコウ柄のピックガードといった視覚的な部分だけでなく、ネックの握り心地やヘッド形状にも“あの頃”の空気がしっかりと再現されていました。

さやか

この仕様、亀田誠治さんが愛用するフェンダーのジャズベースにかなり近いですよね。

にゃん子

ただ、亀田誠治さんのジャズベースは、ブロックインレイになっているので、そこが少し違うところにゃ。

指板Rとフレット感がもたらす弾き心地

そして、プレイアビリティに影響のあるところの仕様も見ていきましょう。

7.25インチのラディアスに、ヴィンテージトールタイプのフレットという組み合わせは、昨今のモダンベースに慣れている人にとっては少し違和感を覚えるかもしれません。

ただ、数十分弾いてみると指のなじみ方が変わってきて、コードプレイやスライドの際に「あ、こういう感じだったな」と思い出すような心地よさがありました。

ネック裏のグロスラッカーはやや引っかかりを感じる場面もありますが、使い込むほどに自分の手に合ってくる感覚は、まさにヴィンテージベースの醍醐味と言えるでしょう。

ピックアップと全体の仕上がり

さらに、サウンドに影響のあるピックアップ周りです。

このジャズベースに搭載されているのは、“Pure Vintage ‘66 Jazz Bass”ピックアップ。出力は控えめながら、輪郭がはっきりしており、指弾きでもピックでも芯のあるトーンが得られます。ローが膨らみすぎず、立ち上がりも速いため、アンサンブルの中で埋もれにくい印象です。

にゃん子

このピックアップは、単品販売もされているので、既に持っているジャズベのグレードアップに使えるのにゃ!

ブリッジは定番のスレッドサドルタイプで、チューニングの安定性も十分。塗装はニトロセルラッカーなので、今後どのようにエイジングしていくのかも楽しみなポイントです。

フェンダー・American Vintage II 1966 Jazz Bassのサウンド

さて、気になるAmerican Vintage II 1966 Jazz Bassのサウンド、いかほどのものでしょうか…。

タマ

アメヴィンといえば、昔からサウンドクオリティには高評価のあるシリーズなので、めちゃくちゃ楽しみなのにゃ!

低域の芯がしっかりしている

試奏してまず感じたのは、ローが“ボン”と膨らむのではなく“ドン”と芯を持って響く感じ。ピックアップの出力は控えめながらも、ミッド〜ローにかけての密度が高く、バンドで使ったときに輪郭がしっかり残るトーンです。

フロント側はウォームで丸い印象、リアはパキッと抜けるタイトな鳴り。

ミックスポジションにすると、ほんのりとフェイズ感を持ったファンキーなサウンドになり、まさにジャズベースらしい表情が引き出せます。

さやか

このフロントのウォームな感じと、リアのパキッとしたサウンドが混じることで、「ジャズベースらしさ」が出るんです!

にゃん子

しかもそれがアメヴィンの高品質サウンドで来るから、もうたまらにゃいのにゃ!

ジャンルを選ばない“いい意味で普通”なトーン

ジャズ、ファンク、ロック、ソウル、R&B…。どんなジャンルにも素直に馴染んでくれる懐の深さは、やはりジャズベースならでは。

最近のハイパワーなアクティブベースに比べると派手さはありませんが、そのぶん長時間弾いていても、そして聞いていても疲れにくく、弾き手のニュアンスをくみ取りながら、曲ごとに表情を変える「余白の広さ」が印象的です。

こういった特性は、ヴィンテージのジャズベースでももちろん感じられるわけですが、それを2025年現在において、新品で手にすることができるというのが、このアメリカン・ヴィンテージIIシリーズの最大の魅力です。

フェンダー・American Vintage II 1966 Jazz Bassの弱点

一方、そんなアメヴィンIIのジャズベースですが、気になる点がないといえばウソになります。そういったところも少しご紹介しましょう。

価格の高さがネック

ここまで、コンセプト、仕様、サウンド…そのすべてを徹底的に褒めてきましたが、

唯一にして最大の弱点は価格

でしょう。

2025年7月現在、国内での実勢価格はおよそ35〜40万円と、決して気軽に手が出る値段ではありません

新品でこの価格帯となると、競合他社のハイエンドモデルも視野に入ってきます。

現在、USA製フェンダーの楽器が異様に高い理由は、円安の影響が多分にありますが、たとえば国内ハイエンドモデルだと、為替の影響は限定的になるので、どうしても今フェンダーの楽器を買うことは、経済的に損に感じてしまうのも、また事実です。

タマ

この状況だと、日本製フェンダーのHeritageシリーズに、かなりのお買い得さを感じるのにゃ。

ラッカー塗装の扱いに注意が必要

塗装にはニトロセルロースラッカーが使われており、エイジングが進むと独特の風合いが出る反面、耐久性の面ではデリケートです。

スタンドの素材によっては塗装が溶ける恐れもあるため、使用や保管には注意が必要です。実用性重視の人には、やや気を遣うポイントかもしれません。

まとめ

以上、本日はフェンダーのAmerican Vintage II 1966 Jazz Bassについて、ご紹介させていただきました。

American Vintage II 1966 Jazz Bassは、1960年代半ばのフェンダーが持っていた美学と技術を、現代の精度で蘇らせたような一本です。

ルックスも音も、そして手触りも「まさにあの時代のジャズベ」を再現しており、細部のこだわりにグッとくる人も多いはず。

価格や取り扱いにはややハードルがありますが、プレイヤーとしての成長や経験値が増すにつれて、この楽器の良さがじわじわと染みてくる。そんなベースだと感じました。

長く使える相棒を探している方には、ぜひ一度試してみてほしいモデルです!

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