
皆さん、こんにちは!さやか@かんさいバーチャル軽音楽部(@kansai_k_on)です!
本日は、ヤマハのベース、BBシリーズから、圧倒的な高コスパで知られるBB434について、お話ししようと思います!

リリース当初から今に至るまで、多くの人に支持される、超人気モデルなのにゃ!


ヤマハBBシリーズとは
ヤマハのBBシリーズは、1977年から続くロングセラーのベースです。
BBは「Broad Bass」の略で、多彩な音色でプロからアマチュアまで支持されています。マイケル・アンソニーやトニー・カナルといった有名ベーシストも愛用してきましたし、国内ではあの亀田誠治さんが愛用したことでも知られています。



亀田誠治さんは、ひとつ前のBBをベースにしたシグネチャーモデルもありますね。
やはりベースのことを考えるとき、どうしてもフェンダーのプレシジョンベース・ジャズベースを意識してしまいますが、
BBシリーズは、そういったフェンダーの伝統的な定番モデルをそのままコピーするのではなく、ヤマハらしさをふんだんに盛り込んたベースにしようという哲学
が、初めてのモデル以降、一貫して感じられます。
そしてその哲学は、もちろん現行のBBシリーズにおいても貫かれているわけです。
ヤマハBB434の特徴
さて、今回ご紹介するBB434は、このシリーズの中でも手頃な価格帯に位置し、上位機種の技術を取り入れつつ、初心者にも扱いやすいモデルです。
そんなBB434の具体的な特徴、しっかり見ていきましょう。
上位機種に近いスペック
BB434は、上位モデルBBP34の技術を継承しています。
特に注目すべきは、
です。この構造は、ネックとボディの結合を強化し、音の響きとサスティンを向上させます。
また、5ピースのメイプル&マホガニーネックは、強度と弾きやすさを両立。ローズウッド指板は滑らかな触り心地で、長時間の演奏でも疲れにくいです。この価格帯で、これだけのスペックは魅力的ですよね。



低価格帯の楽器は、ボディ材がポプラだったり、指板がパーフェローだったりすることが多い中、ちゃんと定番の木材を使っていることは、かなりポイントが高いのにゃ!



この1点だけをとってみても、初心者向けモデルとしてBB434を選ぶ理由は、十分にあります!
インドネシア製で低価格を実現
BB434の定価は、2025年6月現在で、68,200円(税込)です。
先述のようなスペックを実現している中、インドネシア製とすることで、圧倒的なロープライスを実現しています。
海外製工場ということで品質が気になる人もいるとは思いますが、
ため、海外製のハンデを感じることは、ほぼありません。
たとえば、フレットの仕上げも非常に丁寧で、弾き始めからストレスを感じません。
6万円台でこのクオリティは、初心者はもちろん、サブベースを探すベテランや、本職ギタリストの人が持つベースにもおすすめです。



パシフィカもそうだけど、ヤマハのこの価格帯の楽器はホントにクオリティがすごいのにゃ!
PJピックアップで幅広い音作り
BBシリーズといえば、長きにわたって、いわゆる「PJ」スタイルが採用されてきました。プロントにプレベのスプリットコイルを置きつつ、リアにジャズベースのピックアップを置く、あのスタイルですね。
BB434では、PJスタイルのYGDカスタムV5ピックアップ(アルニコV)を採用しています。
ネック側のスプリットコイルは力強い低音を、ブリッジ側のシングルコイルは明るくパンチのある音を生み出します。それぞれのピックアップのボリューム2つとトーン1つのシンプルなコントロールで、初心者でも直感的に音作りが可能です。
たとえば、フロントボリュームをフルにして、リアをゼロにすると、プレベっぽいサウンドを作ることができますし、逆にリアだけにすると、パーカッシブなベースサウンドを鳴らすことができます。
このあたりを、シンプルなコントロールで自在に操作できるのもまた、BB434の魅力です。



このシンプルなコントロールは、余計なことを考えなくて良いから、すごく楽なのにゃ!



そして、現行BBシリーズは、標準的なフェンダーピックアップに準拠してるので、ピックアップ換装もしやすいですよ!
ヤマハBB434のサウンド
さて、次に、ヤマハBB434のサウンドを、実際に聞いてみましょう。
BB434のサウンドは、この価格帯でありながら、
が特徴です。
低音はしっかり存在感がありながら、こもらずにバンドサウンドに溶け込みます。
フロントのピックアップは、ロックやポップスに最適な太い音色を提供。一方、ブリッジのシングルコイルは、明るくキレのある音で、スラッププレイに華やかさを付加してくれる印象です。
そして、これらをミックスしたサウンドは、
とも言えるような味わいを持っています。
どんなジャンルに持ち込んでもしっかり使いこなせるベースですが、個人的にはこれ、ロック系のバンドでパワフルに攻めたいときとかに、とても使える感じですね。
そして、このサウンドを鳴らす上で、
も無視することはできません。比較的軽量で、バランスのとれたボディに、弾きやすいネックがついていて、ストレスなくスムーズにフィンガリングをすることができます。
長時間のステージ・スタジオでもそれほど大きな負担にはなりませんし、テクニカルなプレイにも対応しやすいこのベースは、まさに実戦向きだと言えるでしょう。
BB434のバリエーション・BB434Mとの違い
ところで、このヤマハBB434には、指板をローズウッドからメイプルに変えた「BB434M」というモデルもあります。
こちらは、メイプル指板になったことで、サウンドキャラクターが少し明るくなり、たとえばスラップを多用するようなベーシストにとっては、とても面白いベースになっていると思います。
BBシリーズでメイプル指板が採用されているのは、このBB434Mだけですので、もしこのサウンドキャラクターがお気に入りでしたら、上位機種には目もくれることなく、このBB434Mを購入していただくと良いと思います。
なお、価格が通常のBB434より数千円程度高くなりますが、これはほぼ誤差の範囲でしょう。
ヤマハBB434の弱点
一方、そんなBB434にも、いくつか気になる点があります。
まず、ピックアップの取り付けが緩い場合があるようです。私の試奏では問題なかったのですが、輸送中にズレたり、ガタつく個体が報告されています。自分で調整すれば気になりませんが、初心者には少し面倒かもしれません。
また、これはPJモデルの宿命でもあるのですが、ブリッジのシングルコイルは、環境によってはハムノイズが少し出ることがあります。スラップ時などに気になる場合もあるので、音作りで工夫が必要です。
とはいえ、これらはこの価格帯なら、十分許容範囲ですし、大きな問題にはならないと思います。
まとめ
以上、本日は、ヤマハBB434について、レビューさせていただきました。
巷で評判の圧倒的なコスパを誇るこのヤマハBB434は、エントリーモデルではなかなかないようなアルダーボディ&ローズウッド指板を採用している上、6ボルトジョイントや5ピースネック、P/Jピックアップを搭載し、6万円台とは思えないクオリティを実現しています。
フロントピックアップとリアピックアップのバランスを上手く整えることで、さまざまな音作りができ、初心者にも使いやすいモデルですし、素養が良いので上級者になった後もサブベースとして十分に使えるポテンシャルを持っています。
また、ベテランのベーシストや、ギタリストが持つベースとしても、とても使いやすいモデルです。
ベースといえば、どうしてもフェンダーから探してしまう人も多いと思いますが、このヤマハBB、フェンダーに負けず劣らずの優れたベースだと思います。
ぜひこのヤマハBB434、多くの人に使っていただきたいと思います!

